クリニックブログ
2021/12/21
歯周病治療(MINST:マイクロスコープを用いた低侵襲な非外科治療)
こんにちは。山本歯科クリニックの徳田です。
今回は歯周病治療(マイクロスコープを用いた低侵襲な非外科治療)(MINST : minimally invasive nonsurgical therapy)についてお話しさせて頂きます。
近年、歯周病治療の低侵襲化が進んでいます。
低侵襲な治療が可能になったのは、マイクロスコープによるところが大きいです。
従来では歯周外科手術(歯肉を切開する手術)(http://yamamoto-shika.net/blog_detail?actual_object_id=241)をしないと除去できなかったプラーク・歯石等の沈着物が、マイクロスコープを見ながら治療することで、歯肉を切開せずに除去することができます。
これにより従来の歯周外科手術よりも術後の腫脹や疼痛を軽減できます。
更に、歯肉を切開・剥離しないので、歯肉退縮も減らすことができ、審美領域では有効であると感じています。
もちろん全ての歯をMINSTで治療することは出来ませんが、前歯などには有効な治療であると思います。
処置時間は30-60分ぐらいです。
それでは症例を提示します。
52歳女性の例です。
歯周初期治療後(http://yamamoto-shika.net/blog_detail?actual_object_id=225)に右下側切歯と犬歯の間に5-6mmの歯周ポケットが残存し、出血も認められました。
MINSTを行いました。
右下側切歯の残存歯石です。
右下犬歯の残存歯石です。
歯石を取り、根面を滑沢にしていきます。
右下側切歯です。
右下犬歯です。
歯石が除去でき、根面が滑沢になっています。
その後、歯周ポケットは3㎜以下になり、出血は認められません。
現在も歯周ポケットが浅く、炎症がない状態が継続しています。